-
「こだわり」伸ばし月収10倍 作業所が人気アニメ受注できるわけ
千葉紀和
2023/10/9 12:00（最終更新 10/11 19:27）https://mainichi.jp/articles/20231008/k00/00m/040/059000c
障害のある人々の就労を支援する京都市内の事業所が、人気テレビアニメ制作の受注を始めた。何かに強いこだわりを持つ障害特性の人は、集中力を維持して繊細で創造的な作業を続けることができるとされる。事業所は障害特性が作画の強みになるよう、能力を発揮しやすい作業環境を整備。従来は安く抑えられがちな工賃を大幅に引き上げ、日本のアニメ人気を追い風に海外からの仕事も獲得している。
事業所は「シェイクハンズ三条烏丸」（京都市中京区）。障碍者総合支援法に基づく「就労継続支援事業所」のB型に分類され、4月に開所した。現在は、精神障害や発達障害があって一般企業への就職が困難な20～30代の10人が通所し、パソコンでアニメの原画制作に取り組んでいる。
通所者たちが描いている原画＝シェイクハンズ三条烏丸提供 -
「ちいかわ」「スパイ教室」も担当
運営する合同会社ふくろう（大津市）の社長で、立命館大の客員研究員も務める沢田知也さん（33）は、2018年に滋賀県で障碍者就労支援事業を始めた。一般的に、同種施設での仕事は部品加工などの手作業や簡易な農作業が多い。特にB型事業所は雇用契約を結ばないため、通所者は勤務の自由度がある一方、工賃の低さが課題とされる。沢田さんは事業所を始めるにあたり、作業単価を上げて海外にも発信できる事業形態を考えた。パソコンを使ったウェブサイト製作や、イラストを使った出版事業などに取り組む中で、絵が上手な通所者が多いことに気付いた。パソコンでの作画技術を磨き、アニメ制作会社に相談したところ、手がけてきたイラストが評価され、原画の受注が決定。アニメの作画に特化した事業所を京都に開いた。
取引先も広がり、現在は小動物のキャラクターで人気の「ちいかわ」、女性スパイが活躍する「スパイ教室」など、テレビアニメ6本の原画を担当。受注の公表が認められていない有名作品もある。就労継続支援事業所がテレビアニメ制作を請け負うのは全国初とみられる。
-
https://cdn.mainichi.jp/vol1/2023/10/08/20231008k0000m040074000p/9.jpg?1
「シェイクハンズ三条烏丸」で通所者と話す沢田知也さん（中央）。植物を多く置くなど作業環境に配慮している＝京都市中京区で2023年8月28日午後5時5分、千葉紀和撮影「苦手」をむしろ利点にできる業界
重視してきたのが、通所者の特性に合わせた作業環境だ。過度に集中してしまう人には、ストップウオッチを置いて定期的に声をかけ、散歩休憩をとってもらう。周囲が気になって注意散漫になりがちな人には、離れた場所に席を設け、カーテンで周りから見えなくなるよう配慮した。リラックスできる空間を目指して植物も多く置いた。アニメ制作は大人数で分担するため、誤解が生じないよう、人物の動きや秒数などに関する制作会社からの指示が具体的で細かいケースが多い。この点は、曖昧な表現やニュアンスを理解することが苦手な障害特性を持つ人にとって、取り組みやすい利点になるという。
事業所の主力の一人、河合勇輝さん（28）＝京都市伏見区＝は、京都精華大デザイン学部の出身。グラフィックデザインを得意とし、洋画でもコンクールで入選を重ねた。だが、卒業後に入社した会社になじめなかった。自閉スペクトラム症（ASD）、注意欠陥多動性障害（ADHD）、適応障害などの診断を受けている。
「子どもの頃から『変わっている』と言われてきたが、大学では自分より個性的な人も多く、障害の自覚がなかった」という河合さん。仕事を辞め「もう働けないのでは」と苦しんでいたが、沢田さんと出会って新たな道が開けた。机に長時間じっとしていられず、言葉の細かい意味を理解するのが苦手な自分の経験を基に、同じような境遇にある仲間を支えて環境改善につなげる「ピアサポーター」も務めている。
-
青葉の出所後の就職先によさそう
-
アニメの制作に取り組む河合勇輝さん。カーテンを閉められる席で作業している＝京都市中京区で2023年8月28日午後5時、千葉紀和撮影「一般企業に比べるとまだまだ…」
丁寧な作画が評価され、マレーシアのIT企業から会社をPRするアニメの制作も受注した。仕事が軌道に乗ったことで、通所者への対価も増やせるように。沢田さんは「一般企業に比べるとまだまだだが、1万円に届かなかった人の月収を10万円近くまで上げられた」と喜ぶ。日本のアニメ需要は国内外で高まっている一方、制作現場では作画などを行うアニメーターの人材不足が深刻化している。沢田さんは「アニメの制作が障害の特性に合っている人は多いと思う。価値ある物を作る経験を通じて本人たちの自信を深めてもらい、障碍者とクリエーティブ産業との橋渡しを続けていきたい」と意欲をみせる。
問い合わせはシェイクハンズ三条烏丸の電子メール(shakehands@fukurou-llc.com)。【千葉紀和】
-
極上だ
-
それって、つまり、ちいかわ＝B型作業員ってコト!?
-
アニメーターはどうせ賃金安いしいっそ障碍者にやらせたろの精神
-
わあ…
-
岩手もそういうとこで働けばいいのに
そういや最近岩手見ないけどtalkにいるの？ -
すごくないか？
-
作業所にもオフィスグリコあるの？
-
他のアニメでもあるぞ
武蔵野市の作業所でもやってる -
ちいかわがちいかわ作ってるって書こうとしたけど
ちいかわの作業よりよっぽど高度だよな… -
過集中とかむしろ向いてるだろ
-
管理してる人はすごいな
こんなん納期守れる気がしない -
>>19
確かに制作進行はハゲそうだな -
まあいいんじゃないの
-
B型で10万て凄くね？
-
本来A型でやるレベル
やりがい搾取すぎる -
普通にいいと思う
-
流石にこれ出来るのはかなり軽度かな
-
>>24
いやでもB型だろ
たまにリハビリの軽度もいないではないけど基本的に重いぞ -
アニメの作画って誰でもできんの？
-
農業やらせたりするよりずっと良いんじゃないだろうか
-
たまに化け物になって失踪する子がいたりすんの？
-
アニメでシコってるだけの障碍者も多いのに立派なもんだ
-
アニメーターやイラストレーターって食い扶持無いからB型で雇えるんだろA型とか一般就労行かれたらASDだらけで職場を破壊されかねない
アニメ「ちいかわ」Ｂ型作業所で制作されていた
嫌儲
コメント